レジスタンスでの価格拒否
XRPは9月9日から10日にかけて3.00ドルを超えるブレイクアウトを試みましたが、3.02ドル付近で強い売り圧力に直面しました。ボリューム主導の清算により初期の上昇は消え、セッション終了時にはXRPは2.94ドルまで下落しました。この急速な反転は機関投資家の影響と市場構造を支配する重要なテクニカルレベルを強調しています。
主なテクニカル観察
- レジスタンス:3.02ドル以上での繰り返される失敗は、新たな材料がなければさらなる上昇を抑える強い供給ゾーンを示唆しています。
- サポート:2.94ドルから2.96ドルの帯域は、日中の下落時に短期的な蓄積ゾーンとして機能しました。
- モメンタム:RSIは早期の強気ダイバージェンスを示していますが、取引所の準備金が12か月ぶりの高水準に近いため、売り圧力も加わっています。
- レンジ:XRPは3%の当日レンジで取引され、市場全体の落ち着きにもかかわらず高いボラティリティを示しています。
ファンダメンタルズの触媒
市場参加者は米国証券取引委員会(SEC)の6件の未決XRPスポットETF申請を注視しており、10月に決定が期待されています。承認されれば新たな機関資金が流入し、却下されれば売り圧力が強まるリスクがあります。さらに、9月17日の連邦準備制度理事会(FRB)利下げ期待が流動性の動向を形成しており、ハト派的な結果は現金利回りを低下させ、暗号資産を含むリスク資産への関心を高める可能性があります。
取引所のカストディ動向
オンチェーンデータは取引所のXRP残高が12か月ぶりの高水準に達していることを示しており、近い将来の分配の可能性を示唆しています。カストディプラットフォームでの蓄積は、預金の流出が加速したりマクロ環境が悪化した場合に強制売却が懸念されます。一方で、ホエールの蓄積パターンは大口保有者が売りを吸収しサポートを提供する可能性を示しています。
トレーダーの注目点
- 2.95ドル以上での持続的な終値は3.02ドルのレジスタンス帯に向けたモメンタムの再構築を示唆します。
- 供給需要のバランスを測るために取引所のカストディフローの変化を監視。
- SECのETF判決と機関投資家のセンチメントへの影響を追跡。
- FRBの金利決定と潜在的な流動性の回転に備えたポジショニング。
見通し
3.00ドルの壁を突破できない場合、XRPはレンジ内での推移が続き、規制の明確化までボラティリティが持続する見込みです。ブレイクアウトやブレイクダウンのシナリオは外部要因、つまりETFの承認や金融政策の変化に依存します。トレーダーや機関はこれらの動きを注視し、中期的なXRPの方向性を見極めることになるでしょう。
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