記録的なETF流入が「アップトーバー」の勢いを後押し
2025年10月6日、米国の現物ビットコインETFは12億1,000万ドルの純流入を記録し、2025年の単日記録を更新しました。この流入は6日連続のプラスフローを示し、この期間中の累計は43億5,000万ドルに達しています。この急増は、規制された暗号資産商品に対する機関投資家の関与が再燃している広範なトレンドに続くものです。
米国の現物ビットコインETFの総運用資産は現在1,694億8,000万ドルに達しており、これはビットコインの流通時価総額の6.79%を占めています。ファンド発行者の中では、ブラックロックのiShares Bitcoin Trust(IBIT)が9億6,995万ドルの流入で先導しており、2025年4月28日の記録9億7,093万ドルにほぼ匹敵しています。フィデリティのFBTCやグレースケールのGBTCなどの主要ファンドも、今年の平均を上回る流入を記録しました。
市場への影響と見通し
今回の記録的な流入は、暗号通貨市場全体の強気ムードの再燃と一致しています。ビットコインはETFの流入を受けて12万6,000ドル超の過去最高値近辺で取引されており、規制された商品の活発な動きとスポット価格の連動が強まっています。アナリストは、これらの流入がスポット市場からの供給を大幅に減少させ、流通する供給の引き締まりの中で価格支持に寄与していると指摘しています。
過去のパフォーマンスから、ETFへの流入は市場全体のラリーの先駆けとなることが示唆されています。10月6日の前の最大流入日は2025年7月10日で、この日は11億8,000万ドルの流入を記録し、新たな過去最高値へのラリーにつながりました。アップトーバーは歴史的に暗号市場で最も強い月の一つであり、市場参加者は勢いを示すETFのさらなるデータに注目しています。
リスクと考慮事項
- 集中リスク:主要ファンドが流入額の不均衡なシェアを保有しており、資産配分の変更が市場に与える影響に懸念があります。
- 規制の動向:SECの現物ETF運営に関する政策変更は今後の流入に影響を及ぼす可能性があります。
- マクロ経済の逆風:金利変動やマクロ経済の変化が引き続き流入のリスクファクターとなります。
ETFへの流入が新たな高水準に達し続ける中、規制された手段を通じた機関投資の採用は2025年の暗号市場の主要なテーマであり続けています。
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