戦略的なライセンス取得の動き
東京の野村グループのスイス子会社であるレーザーデジタルは、仮想通貨取引ライセンス申請を見据え、日本の金融庁(FSA)と事前協議を開始しました。申請予定は、日本の進化する規制枠組みのもとで機関投資家向けにデジタル資産サービスの提供を許可することを目的としています。準備中のコンプライアンス措置の完了を待ち、今後数週間以内に正式な申請が行われる見込みです。
機関投資家向けサービスへの注力
このライセンスにより、レーザーデジタルは主要暗号資産のカストディ(保管)、取引およびマージンサービスを提供可能となり、資産運用会社、ファミリーオフィス、法人顧客を対象とします。機関向けサービスは、安全なカストディソリューション、統合された取引プラットフォーム、およびリスク管理ツールを含む設計となっています。野村の内部分析では、低金利環境下での分散投資ニーズや利回り追求戦略により、今後12~18ヶ月で機関投資家によるデジタル資産取引インフラ需要が大幅に増加すると予測しています。
規制対応の調整
FSAとの協議は、決済および清算基準、マネーロンダリング防止プロトコル、投資家保護要件への準拠に焦点を当てています。レーザーデジタルは、日本の資金決済法および改正金融商品取引法に基づく暗号資産関連規定に内部方針を合わせています。また、外部の法務顧問を起用し、ライセンス手続きのサポートと監督当局との継続的な対話を進め、迅速な審査プロセスを図っています。
市場への影響と展望
日本はデジタル資産取引量において世界有数の市場であり、野村の参入は国内外の参加者間の競争を激化させる可能性があります。機関投資家向けのライセンス取得者は、規制されたチャネル内でのステーブルコイン、トークン化された証券、分散型金融プロトコルの導入を加速させると期待されています。レーザーデジタルのライセンス取得成功は、他の大手金融グループによる同様の認可申請を促し、暗号資産市場の日本の金融システムへのさらなる統合を促進するでしょう。
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